世の中には、ひとつの言葉なのに意味がたくさんあって便利な日本語というものがあります。
その中でも「すみません」や「どうも」という言葉はよく使われるし、よく聞く言葉ですよね?
「すみません」であれば「ありがとう」「ごめんなさい」「失礼します」「申し訳ないです」「ちょっとよろしいですか?」。
「どうも」であれば「ありがとう」「ごめんなさい」「こんにちは」「失礼します」「お世話になります」「恐縮です」。
本当に便利に尽きる言葉なのですが、使いすぎれば毒になり、言っている本人が損をしてしまいます。
今回は、「すみません」や「どうも」を使いすぎることでどんな「毒」や「損」を招いてしまうのか?3つの理由に要約して解説。
さらにこれをどのように改善すればいいのか、改善することによってどんなメリットがあるのかまで踏み込んでいきます。
今、「すみません」や「どうも」が口癖になっている人、また改善したいと考えている人は、周りも自分の気持ちもプラスに動かせるきっかけになりますよ。
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あなたが損をする3つの理由と改善方法
- マンネリ使用で他者との間に摩擦が起きる
- とっさの場つなぎ言葉にしかなっていない
- 言葉の重みがなく印象が悪い
それでは、ここからは損をする3つの理由・改善方法とその効果についてくわしく解説していきます。
マンネリ使用で他者との間に摩擦が起きる
→「すみません」や「どうも」がピンボケ言葉だと認識して、場面に合った代わりの言葉を選ぶ
便利だからといっていつでもどこでも使うとなると、そのときの場面・雰囲気・メンバーなどをまったく気にしないことになりますね。
状況を見ることなく常に同じ対応をしたり、同じ言葉を繰り返し使ったりすることで周りに対して不快な思いをさせる可能性があります。
極端な話だと、例えばビジネスの場面で「どうも」を常に使うのはあまり感心できる行為ではありません。
もう少し丁寧な言い回しをした方がいい場面では、冒頭で挙げたような代わりになる言葉で使い分けを明確にした方が相手に意志が伝わりやすくもなります。
感謝の念を述べたいのなら「ありがとうございます」、謝罪したいのなら「申し訳ないです」、その場を去るときであれば「失礼します」。
別に敬語がどうとか、そういうことは意識しなくてもいいです。
言葉自体がいろんな意味に使うことができること、つまりピントがボケた言葉だと認識できているなら、場面場面に見合った言葉に置き換えることはできます。
また、繰り返される口癖でマイナスイメージを与えることもあります。
なにかしてもらったので「すみません」、謝りたいので「すみません」、人に声をかけるときも「すみません」。
聞く人によってはおちょくられているようにも感じますし、他の言葉を知らないのかと疑問を持たれる可能性もあるでしょう。
これを「ありがとうございます」「ごめんなさい」「ちょっといいですか?」に代えることでマイナスイメージをなくし、いらない衝突を避けることができるのです。
とっさの場つなぎ言葉にしかなっていない
→「すみません」や「どうも」を『はやり言葉』のように扱わずに、気持ちをしっかり言語化する
人と会ったときの「あー、どうもどうも」、なにかしてもらったときの「こりゃ、どうも」「あっ!すみませんね」
こんな感じで、それとなくなんとなく使う人もいるかもしれません。
逆に言えば、「しっかりとした意図があって伝えようとしているのだけれど、うまく言えずにパッと口を出てしまった」場面も多いのではないでしょうか。
「すみません」や「どうも」を「~じゃなくね?」「っていうか」のような一種の『はやり言葉』『つなぎ』と思って使っていると、ニュアンスがイマイチ伝わりにくいこともあるのです。
誤解して受け取られる可能性もありますから、気持ちが言葉で示せるくらいの表現にはしておきましょう。
多少くだけた表現になったとしても、「こんちは」「サンキュ」「あんがと」のほうが何を言おうとしているのかハッキリするはずです。
言葉の重みがなく印象が悪い
→「すみません」「どうも」にプラスアルファして差別化をする
「すみません」「どうも」があまりにも日常的に使われていることで、言葉自体の意味合いや使う意義自体が薄れているのが現状だと言えます。
言葉の選択自体が軽率と取る人もいるでしょう。
「かといって他の言葉に言い換えるなんて難しいことは自分にはできない」という人がいるかもしれませんね。
それでは、言葉に少し付け足しをしておぎなうというのはどうでしょうか?
「すみません」や「どうも」を使った理由を付け足すという方法です。
例えばこんな感じではどうでしょうか。
「遅れてすみません」「昨日はおごっていただいてすみません」「今度、また。どうも」「いつも手伝ってくれて、どうも」
ここで、プラスアルファされている言葉に注目してみます。
- 「遅れる+すみません」=謝っている
- 「おごってもらう+すみません」=感謝している
- 「今度、また+どうも」=あいさつしている
- 「手伝ってもらう+どうも」=感謝している
このように、「すみません」「どうも」をなにに対して使っているかを付け足して明確にすることで意図が伝わりやすくなります。
ただ、他のふたつの理由と違うのは、結局「すみません」や「どうも」という言葉は使っているので、言葉の重みや差別化という意味では少し弱いかなということです。
改善による効果
改善効果について少し触れた項もありますが、みっつの改善に共通する効果は「意味やニュアンスが伝わりにくいデメリットを解消できる」ことです。
いろんな意味を含んでいる「すみません」「どうも」という言葉を多用する現代。
様々な人がいますので、お互いのささいな行き違いでトラブルになることも考えられます。
そんな中で行き違いをできるだけ減らして、みんなが暮らしやすい社会を創り出すためのひとつの手段になるものです。
でも臨機応変に
とはいえ、お互いにある程度理解できている者同士であれば言葉の選択をしなくてもトラブルにはなりにくいでしょうし、自由だと思います。
多少のズレがあって行き違いが起きたとしても、わざわざ事を荒立てようとはしないでしょうから。
また、違う意図をもってあえてそのまま使う場面もあります。
例えば、私が参考にしているブロガーのひとり、クロネコ屋さんの無料メルマガの冒頭は「どうも、クロネコ屋です。」から始まります。
「ここは『こんにちは』とかにしたほうがいいっていう話じゃないの?」と思うかもしれません。
しかし当たり前ですが、クロネコ屋さんのメルマガの読者はクロネコ屋さんのメルマガが読みたいから配信を希望しているわけです。
仮に、仮にですよ?メルマガの冒頭が「みなさん、いかがお過ごしでしょうか?クロネコ屋でございます。」だとしたら、読者はどう思うでしょうか?
「え?めっちゃ他人行儀やん・・・」と思いませんか?
この「どうも」にはちゃんと意図があって、かたくるしい形を避けることで「ユーザーである読者との距離感を近くする」ためであると考えるのが自然です。
私の憶測ですけどね。
まとめ
「すみません」や「どうも」は話し手と受け手の個性や温度差でニュアンスが変わってトラブルになりやすい言葉です。
口癖になっている人はこの記事で私がお伝えしてきたことに注意しながら使うことで、周りの人も自分自身も快適な生活を送ることができます。
みなさん、ストレスフリーで充実した日々をお過ごしください!