「あ、この人の話し方は耳からスッと入ってくるなあ」とか「この人の話し方だとなんか疲れちゃう」とか思ったことってありませんか?
それは実はその人の話し方がスマートなのかどうかからくるものなんですが、「スマートって・・・具体的にどんなふうに話したらいいの?」という疑問に良い例や悪い例を交えて解説していこうかと思います。
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歯切れの悪い繰り返しの言葉を使わない
えっと、ボクは「はち」と言います。これから自己紹介をしていきたいと思います。えっと、生年月日は2088年8月8日、趣味はハチミツを集めること、えっと、なんだろう・・・好きな図形は六角形です。
・・・いかがでしょう?このはちさんのスピーチ、なにか歯切れの悪い印象になっていませんか?
この短いスピーチの間に出てきた「えっと」のフレーズ。考えながらスピーチすると間があくのが怖くなって、なにか言葉をつなぎながら話してしまう・・・。
これは人間心理なので仕方がないところですが、聴き取りやすいスマートな話し方を目指すのであれば避けたいところです。
この他にも「今後も、おー」「している、うー」なども同じで、つなぎかたが大人なイメージなせいか肯定的にみられることも多いと思います。
しかし実際のところそんなことはなく、全体で見れば次の言葉を待っている聴き手としてはグダグダ感が否めない表現になっているのです。
無意識にクセで使う言葉、例えば自問自答が言葉に出てしまった「なんだろう」、要点がいつまでも出てこない「要は」「つまり」などの乱用も控えたほうがスムーズさが出ます。
むしろ間があいてしまうのならあいたほうがいいです。長すぎる間でない限り、文章でいう改行の効果も得られ、聴き手が聴きやすい形を望めます。
あいまいな表現を散りばめない
・・・そしてここまで乗り越えてきたわけですが、ムリした感は全然なくて、むしろいっちゃえ的な?ゴリゴリ感が強いです。
実は私は好きなんですよ、こういう表現。ポップな話し方なので堅苦しさがなく、言葉遊びをしているようでもありみんな楽しくなりやすいですし、その場の雰囲気を盛り上げながら進めていくという意味では非常に効果が高いと思うんです。
ですから仲間うちや同年代ではアリだと思いますが、それ以外の人を含めた場でのスピーチとなると「え?え?ムリした感?そのあとをむしろでつないでおいていっちゃえ的な?って自分で聴いちゃってるヨ・・・ゴリゴリ感てなにヨ?」というクエスチョンマークの乱舞必死という構図にもなりかねませんので、控えておいたほうがいい例でしょう。
結論を先に言っておく
はちさんとペンギンさんが私の記事の内容をスピーチしています。耳を傾けてみましょう。
相手を考えたスマートな話し方を目指すのであれば「えっと」などの歯切れの悪くなる繰り返しの言葉は使わないことです。考えながらスピーチすると間があくのが怖くなって、なにか言葉をつなぎながら話して・・・
考えながらスピーチすると間があくのが怖くなって、なにか言葉をつなぎながら話してしまうのは分かります。私にもそういった経験がありまして、去年の春だったと思いますが・・・
この記事のそれぞれの見出しをご覧になると分かると思いますが、結論を先に提示しています。これはとてもポピュラーだとは思いますが、とても大事な方法なんです。
はちさんのように結論を先に持ってくるとその話の着地点を明確化することになり、この後に話す内容が「その結論に至った経緯がどんなものなのかの理由だな」と聴き手に分かりやすくなるので、結果的に簡潔でまとまりのある流れのスピーチとなるのです。
「え?でもペンギンさんのスピーチもいいと思うけど・・・」という人もいらっしゃるかと思います。
これは起承転結の順番通りに話を進めているからで、違和感なく聴き入れられるという点では良い例なんです。「私は買った。パンを」よりも「私はパンを買った」のほうが自然な流れなわけです。
「結局どっちなんだよ!」ということですが、結論が先のほうが間違いがありません。
ペンギンさんの方法は悪くないのですが、話し手によってはペンギンさんのように体験談から入ることで冒頭から大きく脱線してしまう可能性もあり、そうなると修復が難しくなります。
それは、これが着地点を先に明示していないがゆえの最大の欠点となるからです。
起承転結のとおりに話してもスマートなスピーチができるのは、着地点を明示していなくても自分の中でそれをしっかりとイメージしてブレずに展開できるような、ちょっと上級者向けの方法になります。
まとめ
3つのポイントで表すように、スマートなスピーチで目指すものとはつまり「なんのムダもなく簡潔に話をすること」なのですが、そうしてしまうと面白みのないガチガチなものになりがちです。
そんなときにはこちらのような記事も書いていますので、そちらも参考にしながらスマートかつオリジナリティーあふれる面白い話し方を構築していきましょう。