「あの人の声ってよく通る声だよなあ」「なんか方法があるのかな?」なんて思ったことありませんか?今は通らない声だとしても、少しずつ改善していくことで通りやすい声にすることってできます。
そこで今回はあまり難しくない実践しやすい事例をいくつか挙げながら、通る声を作る方法をお教えしていこうと思います。それによってどうして通るようになるのかも解説していきます。
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通る声にするには「相手が認識しやすい状態を自分で作ること」
まずは「通る声」が何を指すのかを前もって位置づけておきます。例えば、どんな人でも怒鳴り散らせばそりゃあよく聞こえるでしょう。これは単純に声のボリュームだけで相手に認識させている状態です。
今回は声のボリュームそのものだけではないところで、相手との距離、自分の声の大きさ、周りの騒音など、同じ状況下で通らなかった声をどれだけ認識させやすくしていくか、ここに重点を置いてお話していきます。
通る声にするためのポイント
- 相手への顔の向き
- 相手への声の向き
- 相手への気持ちの向き
- 相手への言葉の表情
- 自分の気持ち
- (番外編)
通る声を作るために必要なものをこの5つのポイントにして、順を追って解説していきます。
相手への顔の向き
これは相手に話しかけるときに自分の顔がどこを向いているかです。なんだそんなことかと思う方がたくさんいらっしゃると思いますが、案外盲点なんです。
例えば作業しながら話していたり、顔を合わせながら話すのが苦手で目が逃げていたりすると、自然と顔や体が相手のいる向きと少し違う方向にいきます。
相手からすると「え?誰と話してんの?」みたいな感じになり、聴く姿勢を作ってもらうことすらできないかもしれませんよね。そこで自分の顔を相手にしっかりと向けることで、声や声を届ける姿勢を認識してもらうのです。
相手への声の向き
これは相手に話しかけたときの自分の声がどこに飛んでいるかです。声に矢印はついてないって?確かに声の向きは目で見ることはできませんが、例えばちょっと下を向いて話すのと、ちょっと上を向いて話すのと、どちらが聴こえやすいか分かりますよね?
ちょっと下を向いて話すと声も少し下を向きますが、ちょっと上を向いて声を出すことで、声はまっすぐに相手に向きます。チョイ上くらいのイメージを常に持ってチャレンジしてみましょう。
相手への気持ちの向き
これは相手に話しかけるときに話す対象の相手にしっかり気持ちが向いているかです。独り言のようにつぶやいていたり、なんとなくで話したり、自己満足で話したりしていないでしょうか?
「今そこにいる相手という存在」をしっかり認識して話すことで相手にもしっかり認識して聴いてもらえます。
相手への言葉の表情
これは相手に話しかけているときに話す相手に口の表情が使えているかです。
例えば、モゴモゴ話していたら相手は何を言っているのか理解できず、しかも機嫌が悪いかのような印象も与えてしまいます。
これを口をはっきりと大きく開け閉めして話すことで発音が明確になり聴き取りやすくなるばかりか、顔の表情や声のトーンに明るい印象まで持たせることができるのです。
自分の気持ち
これは相手に話しかけるときに自分が自信をもって話しているかです。
「私は今このときこの場所からここにいるあなたに話しかけています!」「だからちゃんと聴いてくださいね!」という意志表示が声に込められているのであれば認識もされやすいです。
しかし「いやあ・・・自分の声じゃ聴こえないかも」「話しても聴こえないからムダかな・・・」という気持ちで話せばそれは必ず声に乗り、認識させにくい状況を作ってしまいます。
根拠のない自信でもいいですから、自分に自信をもって話すことが大切です。
(番外編)
番外編とは言いながら一番分かりやすい方法とも言える方法なのですが、ひとつめが相手の名前を呼んで意識がこちらに向いてから話すというものです。
相手が聴く姿勢を作ってから話を聴いているわけですから、仮に声が小さくても通りやすくなります。
ふたつめは、これは人の可聴域にある周波数を使うという物理的に強引にという感じなのですが、声のトーンを高くして話すというものです。
一番いいのは裏声です。例えば渋くて低い声はかっこいいのですが、通る通らないでいうと通りにくい声です。
対して女性のキンキンするくらいの高い声というのは非常に通る声なんですね。言葉の分からない赤ちゃんに男女問わず高い声で話しかけることが多いのは、それが言葉の分からない赤ちゃんでも「物理的に認識しやすい音」だと無意識に気づいているからです。
成人男性だと出すのが難しい人もいらっしゃるかもしれませんが、出せる人はチャレンジしてみて下さい。
まとめ
というわけで、今回は通る声の出し方についてお話してきましたが、いかがだったでしょうか?
通常は「お腹から声を出す」とか「腹筋を鍛える」とかいう話が出てくると思うのですが、これは通る声というよりは物理的に大声を出す方法でしかないのです。
ポイントはそこではなく、様々な心掛けや気持ちをちょっと変えることで「相手に上手に認識させること」が通る声には重要だということがお分かりになったかと思います。あとは実践あるのみですので、根気強く続けていってみて下さいね!