現代社会は個性も人間性も多様化していてチームを束ねるにも一苦労ではありますが、そんな中だからこそリーダーとして仕事の仲間を引っ張っていきたいと意欲を見せている人もいらっしゃると思います。
「でもそもそもリーダーってなにをすればいいのか分からない」「リーダーになるのに必要な条件とか分かればなあ」
なんていう疑問を持っている人に、サブリーダーを任された経験のある私がリーダーに必要な条件として5つピックアップし、具体例もつけながらその理由も解説していこうと思います。
これを読めばリーダーに必要なイメージが明確になりますよ。
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メンバーの特徴や個性を細かく理解する
あなたは共に仕事をするメンバーの顔を頭に浮かべたときに、その人の特徴や個性などの細かいところまで挙げることができるでしょうか?
なんとなくよりも、より細かく理解しているほうがいいです。
例えば、メンバー個人によって得意分野・苦手分野があると思います。
仮に適材適所でメンバーを割り振ろうと考えているときにこの理解ができていないとスムーズに対応することが難しくなります。
メンバーからしても「なにしてんだ?あの人。メンバーのこと分かってないのかな?」となって信頼関係にまで関わってくる可能性だってあります。
日ごろから洞察力を駆使して必要な情報は得ておきましょう。洞察があまり得意でないのならコミュニケーションを絶えずとるようにして情報を得たりするといいかもしれません。
コミュニケーションを絶えずとる
前項に少し出てきたことですが、メンバー全員とコミュニケーションを絶えず取り続けることは大切です。
「絶えず」と言ったのでずっと話し続けなければならないのかと思うかもしれませんが、そうではありません。
「絶えず」とは、間が空かないようにという意味で、具体的には日に一回どこかの場面で話すだけでもいいです。会話の量もひとことでも構いません。内容もしょうもないくだらない話でも雑談でも構いません。
日々を会話でつなぐのが私が言うところの「絶えず」です。
人には単純接触効果というものがあり、繰り返し接することで好感度や印象が高まる効果があります。
・・・という堅苦しい理屈は抜きにしまして。
日に一回顔を合わせるのと一回も顔を合わせないのとでは、後者のほうが双方の距離感というのが離れやすくなります。
あなたが率いるチームは、メンバーがあなたのいうことを従順にきくための組織ではありません。
チームとは方向性を同じにしたリーダーとメンバー合わせてのものなので、ベストなのは全員が日に一回顔を合わせることなのですが、まあそこまでいかなくてもリーダーのあなたがメンバーひとりひとりと接触できるようにするのが好ましいです。顔を見たときに小さな変化にも気づくことができるかもしれません。
業務連絡を密にとる
いわゆるホウレンソウ(報告・連絡・相談)というものをご存知でしょうか。従業員が上司に対して適切にこれらのコンタクトを取ることでスムーズな業務運営を図る狙いがあります。
しかし優秀なリーダーや上司ほど、メンバーや部下に対して「これ別にしなくてもよくね?」というような密な連絡をするものなのです。
あなたがメンバーだとしてこんな経験はありませんか?
「あのリーダー必要なことを言ってくれないから現場がうまく回らないよ」
これまさに優秀なリーダーの真逆をいく人がしてしまう過ちなのです。
上層部だけで理解納得して現場はほったらかし、もしくは忘れているといったことをすると、このように上層部に対しての現場メンバーの不信感というものがあらわになってきます。
ですから、メンバーからしてみれば業務連絡というのは個人個人にまで密にとるのがベストで、誰かの耳に届いていないなんていうことのないようにしなければなりません。
申し上げたとおり、これができるかできないかで上層部と現場でのミゾができるかどうかが決まります。
目線はメンバーと等しくする
リーダーや上司というととかく威厳を保たなければならない、強いリーダーシップをとらないといけないという意識が強くなりがちですが、いきすぎたらそれはパワハラにもなるし、信頼も損ねます。信頼を損ねたらチームが機能しなくなります。
いうなれば、リーダーに一番必要なのは威厳でもリーダーシップでもなく、サポート力です。
メンバーが困ったとき、ゆきづまったとき、リーダーがしなくてはいけないのはサポートです。
問題を解決することではありません。もう一度言います。サポート力が必要です。
ことあるごとにあなたが問題解決をしていたら、チームとしての伸びしろはそれまでです。リーダーがいなければなにもできないチームになります。
問題を解決するためのリーダーのサポートや助言によってメンバーが自分自身で考え解決することでチームが伸びていきます。
そのために必要なのは上からモノを言うことでも問題解決することでもありません。メンバーと目線を同じくして一緒に悩んで一緒に解決することです。
メンバーの助けになるサポート力。これを大切にしてください。
感情的にならずに対応できる
まあ・・・当然といえば当然なのですが・・・。
メンバー同士がもめているところに仲裁に入ったつもりが自分まで争いに加わりグチャグチャに、なんていうことは結構ある話です。
もちろんこれではいけません。
メンバー同士が感情的になっている場面でも、ひとり冷静に事態を見つめて対処しなければなりません。
話のいきさつを知る必要があるなら主観的ではなく客観的でなければいけませんし、片方だけではなく双方の話を聞く必要がありますし、ましてや誰かの肩を持つなんてことはあってはならないことです。
叱るときも「怒る」ではなく、感情に訴えない「叱る」でなければなりません。
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まとめ
チームの中のリーダーとメンバーの関係性は、より強い信頼があるほうがより強い結びつきになります。
そして信頼を壊すのは一瞬ですが、築くのにはとてつもない時間を要します。
私が挙げた5つの条件というのは、あらぬ誤解によって信頼関係が崩れないようにするための予防線ともいえます。
逆にいえば、メンバーとの信頼関係がしっかりと築けているのであればリーダーとしてとりあえず適格であると言えるでしょう。