考察

「信じる」とはなんなのか?~辞書が示してくれない本当の意味~

2020-09-03

grayscale photography of woman standing near white cross signage

みなさん「信じる」という言葉から連想するものはなんでしょうか。

「裏切り」「期待」「宗教」「占い」「霊」・・・

また、「信じる」とは一体どのようなことを指すのでしょうか。結構な難問ですよね?

というわけで、みなさんも疑問に思っているであろうこの不可思議な「信じる」という言葉。

現在辞書で示されている意味よりももっと万人が分かりやすい形にするとどうなるのか、自分自身の哲学も散りばめながら考察していきたいと思います。

「考察」「哲学」というと身構えてしまう人も多いと思うので、今回は文体をちょっと気軽に読める感じにしてみます。

あなたの中の「信じる」という概念が変わったり、もっと前向きなものになったりするかもしれません。

現在の「信じる」の意味

まずは「信じる」の意味を辞書で調べておきます。

「信じる」

1 そのことを本当だと思う。疑わずに、そうだと思い込む。

2 信用する。信頼する。

3 信仰する。

引用:goo辞書 https://dictionary.goo.ne.jp/

1は対象が物事、2は対象が人、3は対象が宗教といったところでしょうか。

これでは対象によって意味を使い分けなければなりません。統一した意味合いにしたいですね。

「信じる」の統一した意味を考察

冒頭で「信じる」から連想されるものをいくつか挙げました。ここから「信じる」をもっと具体的に形にしていきます。

「裏切り」「期待」「宗教」「占い」「霊」・・・

「信じる」と「裏切り」は表裏一体で使われる場面が多いですよね?

「信じていたのに!」なんて言われ方もよくされますね。

これらの言葉に隠された心の動きを追うのであれば

「私があなたを信じていた気持ちを台無しにするように、それと反する言動をとった」ということになるでしょうか。

う~ん。これって都合がよくないですか?

相手が「俺を信じてくれ!」と言っていたなら別ですが、「信じていたのに!」とか「裏切られた」とかいうこの言葉。

どこか自分の頭の中にいる相手と、現実の相手とのギャップができたときに出てくる言葉のような気がします。

実際相手もこう思ってると思います。「いや、一方的に信じたのはそっちやし、そもそも信じてくれなんていうてへん」

言うなれば「私の中でのあなたはこんな感じだったのに、現実はどうしてこんなにも違うの?」という心の叫びのようでもあります。

「占い」や「宗教」に対してなら「信じていたのに!」とか「裏切られた」なんて言い方しないでしょうし、人に対してだけこのような感情が芽生えるのはなぜなのでしょう。

それは相手が恋人、親友、家族などの自分にとって大切な人だからです。

どうでもいい人にはそんな期待もしていないし、そもそもイメージを持とうともしませんよね。

「信じる」を「単なる思い込みだろ!」で済ませてしまうのは簡単ですが、あまり考察・哲学向きな考え方ではありません。

ここに私の哲学をまじえて、さらに「信じる」の意味の構築を進めていきます。

「信じる」は一方通行。愛とは違うもの

person holding hands with child

さきほど、相手が思っているであろう気持ちとして、こんなものを提示しました。

「いや、一方的に信じたのはそっちやし、そもそも信じてくれなんていうてへん」

実は私はこの「一方的」というのが「信じる」に通じる考え方だなと思っています。

相手が自分を信じないから信じない。相手が自分を信じるから信じる。

こんな都合のいい思いを「信じる」と呼ぶことができますか?

「信じる」にはパワーがあります。矢で的を射るような貫通力があります。

「信念」に近いかもしれません。都合のいい思いとはまるで対極にいる存在です。

であるとするならば、「信じる」には相手の思いや周りの意見に飲まれることのない揺るぎのない強さが必要です。

相手が自分を信じているかどうかは関係ない。

また、他人がその相手を信じているかどうかも関係ない。

それでも揺るがない思いが「信じる」だということです。

自分の中で信じられると確信できるから信じている、それだけです。

つまり、「信じる」という行為は自分の中の判断基準でしか導き出せないもの

自分が信じると決めたなら信じ、自分が信じないと決めたなら信じないもの。

つまりは自分自身を信じていることにもなるでしょうか。

「信じる」というイメージを具現化した新しい意味

これまでのことをまとめて、こんな定義づけはどうでしょうか。

「信じる」とは、自分の信念に基づいて揺るぎなく思い続けること。

これなら対象が物事でも人でも宗教でも通じる、統一した意味合いになります。

そのときどきの感情によってグラついてしまう不確かなものという雰囲気もなくなります。

「信じる」という言葉に備わった強さも感じられるものになったのではないでしょうか。

まとめ

本当に結構な難問でした(笑)。

信じるは気持ちに近いものがあるので、分かりやすく言語化するのはなかなか骨が折れますね。

信じるも信じないもすさまじいパワーを秘めた思いの強さであり、信じるがポジティブ、信じないがネガティブだというようなものでもありません。

さあ、今回のこの記事をあなたは信じましたか?信じませんでしたか?

自分の中の判断基準を用いて導き出したものであれば、どちらにしても説得力を持ったものになるでしょう。

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