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ポップスバンド「いきものがかり」ここが注目ポイント5選

2020-10-03

grayscale photo of people holding assorted music instruments

非常に幅広くの層から親しまれているポップスバンドの「いきものがかり」ですが、メジャーデビューから14年たった今でも一線で活躍を続けているのは本当にすごいことですよね。

最近ではボーカルの吉岡聖恵さんが結婚を発表するなどバンドとしての勢いも増していっていますが、今回はこの「いきものがかり」にまつわる5つの注目ポイントという形で魅力の一端を厳選してお伝えしていこうかと思います。

バンドを語る上での重要ポイントや案外知られていない事実などにも触れていきますので、違った角度からいきものがかりを見ることができ、ちょっとした会話の途中に知識の共有もできるようになりますよ。

「いきものがかり」というバンド名の由来

いきものがかりのふたりの男性メンバーである水野良樹(みずのよしき)さんと山下穂高(やましたほたか)さんが小学生時代に受け持っていたのが金魚にエサをやる「生き物係」だった共通点に由来しています。

このふたりがストリートミュージシャン時代に高校時代の同級生に紹介してもらった妹の吉岡聖恵(よしおかきよえ)さんをボーカルとして迎え入れることになります。

改名も考えていたふたりですが、吉岡さんもこの名前を気に入ってくれたため、現行の3人体制になってからも同じ「いきものがかり」というバンド名で活動しています。

ここで「生き物係」ではなく、「いきものがかり」という表記にしたのが結構大きいかなと思います。このあと解説します。

ポップスに超特化したバンド

彼女たちのことをあまり知らない人でもおそらく「曲がポップス」「ポップ」「キャッチー」と分かるくらいメロディーがポップスに特化されているのがいきものがかりのひとつの特徴でもあります。

実はこれはリーダーである水野さんのこだわりでもあって、自分たちのバンドを息の長いものにするにはどうしたらいいか?という疑問に対して、特定のジャンル・特定の人たちに届ける楽曲よりも、流行に左右されない老若男女問わず多くの人に受け入れてもらえる「ポップス」が最適だと判断してのもの。

現在のいきものがかりを見れば分かるとおり、実際その読みは見事に的中したわけですね。

ところがポップなのは楽曲だけではなく、詩もそうだし、メンバーのキャラであったり吉岡さんの歌であったり、とにかくすべての要素が「ポップス」。

CMソングやドラマ主題歌などのタイアップ曲の多さも目を見張るものがあって、これもポップスに特化させた恩恵と言えるでしょう。

合唱コンクールの書き下ろしの課題曲の依頼もあったし、合唱コンクールの課題曲や高校野球の行進曲などに選ばれた楽曲なんかもありますね。

でも本当はポップスに特化させるのはメリットだけじゃなくてデメリットもあったりするので怖いといえば怖いんですよ。

良くいえば「キャッチー」「誰からも親しまれる」「歌いやすい」になりますが、悪くいえば「とがった特徴がない」「単調・マンネリ化しやすい」といった一面もあるからです。

事実、「つまらない」「薄っぺらい」といった評価もあるようなのでデメリットの面でも予想どおりになったのかもしれません。

でも水野さんはこの超特化ポップスの軸は変えなかった。変えなかったからこそ今があるんですよね。

振り返ってみてもポップスを軸に現在も最前線で活躍し続けるミュージシャンはごく少数しかいません。

非常にポピュラーでありながら他のミュージシャンがあまり選ばなかった場所を自分たちの形で新たに開拓したのがいきものがかりだといえるかもしれません。

詩の世界観が女子

three woman holding hands white walking

「女性の吉岡さんが歌っているのだから別に特別なことじゃないでしょ」と思うかもしれませんが、いきものがかりの楽曲のほとんどの作詞作曲は男性メンバーの水野さんと山下さんが担当しています。

曲をどれだけポップスに特化させていても、ゴリゴリの男っぽい詩をはさんでしまうとちょっとニュアンスが違ってきます。

ここにボーカルに女性の吉岡さんを迎え入れたことで見た目も歌詞も女性目線の世界観という幅の広がりができ、全体のイメージを含めてさらにポップスに近づける要因になりました。

本当にすごいのは、「男性メンバーが女子の詩を書けている」ということです。「男性が女性目線で書いている」のではなく。

気持ち・心境の移り変わりといった女性ならではの繊細な部分をしっかりと表現するには、女性の気持ちを持った人でないと書けません。

「いろんな女性とのお付き合いの経験がある」・・・だけでは書けません。女性の心に寄りそえないと書けません。

それ以外にも、むずかしい言葉をあまり使わないところだったり、口語体であったり、漢字を少なめにしてひらがなを増やしてバランスを整えたり。

心情だけではなく、文字の見た目でも「女性」を描いているのが素晴らしいと思います。キャッチーさにもつながるし、なによりもファン層を固定することがない。

もしもですが、バンド名が「生き物係」だったらこんなに息の長いバンドにはならなかったかもしれません。

ちょっと話がズレますが、このあたりはブログの文章の読みやすさとかにもつながる参考になる部分ですよね。

そんな中でもときどき変化球

ご紹介してきたとおり、ポップスに特化させることで色を出しているいきものがかりですが、ときおり変化球を投げてくるときがあります。

楽曲では「じょいふる」や「WE DO」といったところがそうですね。タイアップだったポッキーのCM中などは、じょいふるのダンスがそのまま取り入れられていたりして、振り付けもコミカル。

「楽しい」「ぶちあげ」のようなはっちゃけた感じの楽曲が新鮮さを思わせるときがあります。

「気まぐれロマンティック」のサビでもオリジナルの振り付けがあてられ、カラオケにいったときなどにみんな一緒に盛り上がりやすい雰囲気にしてくれてあります。

吉岡聖恵のうた

私はいきものがかりの一番の注目ポイントはここだと思っています。

ボーカリストとしての吉岡さんの魅力です。

テクニック的なことでいえばビブラートが非常にうまくかかっているとか、強弱の抑揚が秀逸とかではないのですが、それを超える力が吉岡さんの歌声にはあります。

水野さんと山下さんが作った曲や詩の世界を十二分に表現しきって、聴く者に感動を与える、そんな歌声だと思っています。

まっすぐできれいな歌声と歌詞に乗る、吉岡さんの気持ち。曲と詩の力が何倍にもなって私たちに届き、心を揺さぶる。魂を感じる歌声なのです。

どんなにトレーニングをしてもテクニックのようにレベルアップできるとは限らない部分。

むしろ目先のテクニックにとらわれず、吉岡聖恵としての歌声そのもので大切な何かを伝えているからこそ聴いている人にちゃんと届く。

「着飾らず、ありのままの形でありのままに伝える」。それは吉岡さんにしかできないポップスに特化されている最適な歌い方ともいえるのかもしれません。

まとめ

いきものがかりの特筆ポイントを5つにしぼって解説してきました。

最愛のパートナーを得て女性としてさらに輝きを放つ吉岡さんの歌声が届けるいきものがかりの作品、今後にも期待です。

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