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ルールの形骸化はこうして起こる!その原因と対策を分かりやすく解説

2020-09-15

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職場にはたくさんのルールがあります。しかしその中には存在自体がフワフワしていて

「そういやこのルールって使われてないけどどうなってる?」

「使ってないルールだけど守らなきゃいけないのかな?」

「よく見たら、最初に教わった内容とルール化された文章の内容が違う」

なんていうものもあり、どうすればいいのか疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は製造業勤務している私が、「ルールの形骸化」の意味、忘れ去られたルール・文章で残されているのに使われていないルールなどがなぜ生まれるのかを解説していきます。

最終的にはその対策といったところまで解説していきますので、ルールの形骸化について熟知することができるようになりますよ。

ルールの形骸化とは?

まずルールの形骸化というあまり聞きなれない言葉の意味から解説していきます。

ルールというと概念のようなものもありますが、基本的にはルールというものは文書化され、だれがいつ見ても内容が分かる形になっています。

例えば製造業などでよく使われる作業手順書(標準作業書)などは、その工程の作業における必要な道具や作業方法、作業の順番などが詳しく書いてあるものです。

しかしそれらがとある瞬間、ある理由によって使われなくなったり、省略されたりすることがあります。

このように、明文化されたルールがあるにもかかわらず、風化してしまったり、ないがしろにされしまったりすることでそのものの意味をなさなくなることを「ルールの形骸化(けいがいか)」と言います。

形骸化する原因と対策

実は原因というのは本当に多岐に渡り、固定して述べることができないのですが、いくつかの例を挙げるならこんな感じです。

  • 作業効率を考えてルールの一部を変更・省略した
  • 間に合わないので、ショートカットして作業した
  • 類似ルールがあり勘違いしたままだった

作業効率を考えてルールの一部を変更・省略した

多くの人は一番最初はしっかりとルールに従って作業をしているんですね。

ところがしばらくして作業に慣れてくると、ここはこういうふうにすればもっと効率が良くなる、これがあると面倒くさいから省略して作業してしまおうと考え、実際にそうしはじめます。

誰かに見つかったりしたら大変だからバレないようにやらなきゃなどとビクビクしながらそれを続ける。

しかしやがて緊張もなくなり、独自のルールで作業することが当たり前になってきます。

ここが分岐点です。

自分のやりやすいように作業を変更したり省略したりしているので、正規の作業手順と照らし合わせたとき、している作業としていない作業が出てきます。

これ、なんとなくは悪いことだと分かると思うのですが、詳しく説明をしていきます。

作業手順書(ルール)というのは、適当に考えて適当にできたものではありません。

初心者・ベテラン、若い人・中年の人、どんな作業者がそこに入って作業をしても同じように作業が進められるように書いてあります。

さきほど少し触れましたが、具体的には

  • その工程の作業における必要な道具(準備するもの)
  • 安全、品質、生産性を常に保ちながらできる作業方法や順番
  • 安全上、品質上気をつけるべき注意点

・・・などが詳しく記載されています。

つまりこの作業手順書どおりに作業をこなしていれば、誰が作業をしてもケガをすることもない、商品の品質や生産数もキープできる、そのための作業手順書なのです。

ですから作業内容だけでなく、なぜそういったルールになっているのか、作業手順の意味を認識する必要があると言えます。

自分の都合のいいように作業内容を変えたということは、その工程作業での安全性・品質・生産性といったものが損なわれる危険があると認識しなければなりません。

人が作ったものですから作業に見合わないものがあったり、時代の流れによって適合しないようなものも出てきます。

その場合でも自分で勝手に変更したりせず、上長にかけあって正規のルートで変更・削除していく必要があります。

間に合わないので、ショートカットして作業した

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これはあるあるといっても過言ではないくらいよくあることです。

製造業では多くの場合生産のノルマがあるので、時間との勝負になることも結構あります。

ですから生産がどうしても間に合わない場合もありますが、そんなときに人はこんなふうに考えます。

「このままいくと生産は間に合わないな。

よし!この作業のここは飛ばしてしまおう。

ここはなんとなく作業してスピード重視!

しょうがないから間に合わないときはこれでいこう!」

ここが分岐点です。

これは焦りからくる作業手順の飛ばし行為です。

しかし前項でお話ししたとおり、安全・品質・生産性をキープしながら誰が作業しても同じ結果になるように作られたルールが作業手順書です。これを忘れてはなりません。

ただただ慌てて作業していては何もいいことがありません。

作業が追いつかないにも理由があるはずです。例えば・・・

  • 初心者で作業に慣れていなかった
  • 設備トラブルがあって生産がとまった
  • 自分の工程の前の工程で遅れが出ていた
  • サイクルタイム(一工程終えるために必要な標準作業時間)の設け方が適切でなかった

・・・などなど。

この場合も自分だけで処理しようとはせず、周りの慣れた作業者にサポートしてもらったり、上長に言って改善してもらったりしなければなりません。

そうすれば気持ちも冷静にすることができます。

類似ルールがあり勘違いしたままだった

これは私の勤務先でもあった事例なのでそちらで解説していきます。

ゴミ袋に入ったゴミの排出ルールなんですが、回収されるまで外に置いておくため、雨が降ったときの対策として結び目を下にすることで雨が袋の中に入ることを防ぐというのがありました。

しかし中身が通常の生活ゴミの袋に関して、その逆さの状態だと持ち出すときに重みで袋が破けてしまうし、何より持ちにくいとの理由で生活ゴミのみ結び目は上のままでということになりました。

ところがその後も以前と同じ出し方をしている人が一部いたらしく、再説明と軽い注意がありました。

ここが分岐点です。

私の勤務先の事例でちょっとよろしくなかったのは、ゴミ袋の廃棄方法というごく簡単な内容で、仮に間違えても安全・品質・生産性で大きなマイナス面がなかったこともあって明文化していなかったこと。

要は口約束で終わっていたということです。

ルール化するということは誰がどんな状態でも理解できる仕組みを作る必要があります。

そのためには文章という記録に残るもので明確に形に表すということをしなければなりません。

ルールの形骸化はルールが明文化されていることが多いですが、それすら満たされていなかったこの案件。

不安定な人の記憶というところに頼ったあまり好ましくない定め方をしていたことも一因となってこのような結果につながったと言えるのです。

形骸化のプロセスに見える共通点

ここまでみっつの事例で解説してきましたが、これによってひとつの事実が浮かび上がってきました。

ルールの形骸化の過程には人によるルール内容の勝手な改変や解釈、思い込みが絡んでくるということ。

つまりルールは形骸化していくのではなく、人のよこしまな気持ちによって形骸化させられていくのだということです。

まとめ

人の記憶は実はあいまいです。人の概念も個人によって違います。

ルールの大切な要素は、やり方や順番を統一化しそれを明文化することで作業手順を分かりやすくまとめて、誰もが迷うことなく均一に作業できる環境を作り出すことだと思います。

みんなのためのルールですから、変更が必要な時には上長にかけあい、相談やアドバイスを求めるのが適切でしょう。

ルールの成り立ちを認識し、正しいルールの運用を心がけることが大切ですね!

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