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製造業で品質向上のためのふたり作業【安全以外での声かけの重要性】

black metal empty building

製造業勤務のかむです。

製造業において、ふたり作業での安全確保に必要なものとして「合図の確認」というものがあります。

製造業のふたり作業では、ひとり作業に比べて事故やケガの危険性が高まるため、お互いの声のかけ合いで防止策を取るのです。

この合図の確認は、製造業にたずさわる人なら割とよく使う方法なのですが、実は品質を確保するためにする声のかけ合いというものもあります。

そこで今回は、品質向上を目的とした声のかけ合いの例やその理由などを解説していきます。

製造業に限らず、身近な場面にも応用できるようなシンプルかつ確実性の高い方法ですので、この記事を落とし込んで、積極的に活用していくことでうっかりミスを減らすことができますよ。

ダブルチェック

まずはみなさんになじみのある例からご紹介していきます。

「ダブルチェック」と言われる方法です。

ダブルチェックは、例えば作業に必要な部品の番号を確認するときなど、ひとりだと「抜け・もれ」が発生しやすい確認をふたりでおこないます。

つまり、ひとりが部品番号の確認をおこなったあと、もうひとりが部品番号を確認することで確実性を高める方法で、さきほど言ったように一般的な方法ではあります。

しかし結局は「自分で番号を見て自分で確認をする」という作業の重ねがけでしかないので、ひとりでするよりはマシという一面が強いんですよね。

では確実性を高めるために確認する作業者の人数を増やしましょうか。10人?100人?

・・・イヤイヤ、これではあまりにも非効率です。

生産性も重視しなければならない製造業で、ティータイムを楽しむかのような優雅な時間はなさそうです。

そこで、似たようなふたり作業でありながら、効果はまるで違う方法を解説していきます。

読み合わせ

私が有効な方法としておすすめするのが「読み合わせ」です。

さきほどの例だと、「ふたりのうちのひとりが作業書などに記載の部品番号の読み上げをおこない、それを聞きながらもうひとりが現品の番号を確認する」といった作業。

番号を見る人と番号を確認する人をあえて分けることで、確認の確実性を高める方法です。

特に、部品番号がやけに長いときなんかは非常に有効な手段になります。

「え?ダブルチェックと大して変わんなくない?」という人に、読み合わせのほうがより確実性が上がる理由を解説します。

見て読んで「聞く」

ひとりで確認するとき、あるいはダブルチェックを使って確認するときには部品番号を「見て」「読んで」確認します。

しかし読み合わせではこのふたつの作業に「聞く」が加わる。これがとてつもなく大きな違いになります。

たったひとつ、「聞く」ことが加わることがなぜそんなに大きな違いになるのか?

これを説明するために製造現場ではおなじみの「指さし呼称」と呼ばれるものを例に挙げます。

指さし呼称は安全確認時に使われる方法で、確認対象の安全の確認が取れれば対象を指さして「〇〇、ヨシ!」と声に出すというものです。

これは、人にそなわる「五感」というものを多く使った方がより強く頭に残るという原理を最大限に生かした方法なのです。

つまり、安全かどうかの確認を取るために、対象を「目で見て」、確認が取れたことを「指をさしながら」声に出して「口で言って」、言った内容を自分の「耳で聞く」。

少なくとも五感のうちのみっつ、プラス「指をさす」という体の動きを使いながら、確認の確実性を高めているのです。

見て確認するだけじゃなく、指をさし、しっかりと声に出して聞く。

指をさすだけじゃダメと言われているのは、他のみっつの確認が取れないからです。

暗記モノの勉強をするときに書いて覚えるだけじゃなく、「自分の口で言って聞く」をすると効率がアップするのはそのためです。

声かけ

さて、ここまで品質における確認方法として、ダブルチェック・読み合わせの紹介とその重要性についてお話してきました。

しかしまだ足りていないものがあります。

「声のかけ合い」「合図の確認」です。

私は冒頭でこう言いました。

「品質を確保するためにする声のかけ合いというものもある」と。

読み合わせは、ひとりでおこなう場合やダブルチェックよりもすぐれた確認方法だとお話してきました。

でも声のかけ合いがないということは、これではまだ不充分なのです。

読み合わせに声のかけ合いを含めて初めて「しっかりとした確認」と言うことができます。

具体的にどうすればいいのか、部品番号の確認の例で解説していきますね。

実際にごんざぶろうくんとさくらこさんに確認をしてもらいますので、見ていてください。

ごんざぶろう

部品番号12345678。

(12345678・・・)

さくらこ

いかがでしょうか?ごんざぶろうくんは作業書の部品番号を読み上げました。

さくらこさんはそれを聞きながら現品の部品番号を見て照らし合わせて、食い違いがないかどうかの確認を取りました。

お互いに自分自身がするべき確認行為はできています。でもなにか足りなくないですかー?

さくらこさんはごんざぶろうくんにかけられた声を元に確認をしました。

それに対してごんざぶろうくんはどうでしょう?

ごんざぶろうくん、おそらくこんなことを思っているはずです。

ごんざぶろう

(イヤ、俺の読み上げとさくらこさんの確認が合ってるのか分からへんのやけど・・・。

というか確認をしてるかどうかも分からへん・・・。)

そうです。さくらこさんの確認結果がごんざぶろうくんには分からない。だから永遠に確認作業を終わることができない。

さくらこさんは、ごんざぶろうくんの読み上げと自分が見た番号が合っているか違っているかの「声かけ」をしていない。

さくらこさんの声かけがあり、それに対してのごんざぶろうくんの確認が終わって初めて確認が終了します。

「声かけ」とは、お互いに声をかけ合う行為。

そしてかけられた声への確認をおこない、確認結果を共有するところまでできて、ようやくお互いの確認は終わり。

そこで初めて「確実性の高い確認」になるのです。

ここ、テストに出ます。押さえておいてください。

それをふまえて、もう一度ふたりに確認作業をしてもらいましょう。

ごんざぶろう

部品番号12345678。

(12345678・・・)

番号確認OK!!

さくらこ
ごんざぶろう

確認OK!!

さくらこさんの「OK!!」の返事で、ごんざぶろうくんに「さくらこさんの番号確認が合っていること」が伝わります。

最後のごんざぶろうくんの「OK!!」の返事で、さくらこさんに「自分の確認OKの返事が相手に聞こえたこと」が伝わります。

これで自分と相手が確認作業をしたこと、確認内容が合っていることをお互いに意思疎通できたことが分かり、確認結果を共有した形になるのです。

ただ、製造現場は騒音がある場合が多いです。

それゆえに「返事をしなくても分かるだろう」とか、「返事をしたけど実は相手に聞こえていなかった」はよくある話

でも厳しいことを言いますが、それでは確認をしていないのと一緒。

そこでの確認不足がたたってあとあとトラブルを招き、やれ「誰の責任だ」やれ「ルールの追加だ」と、めんどうが増えることになりかねません。

ですから声のかけ合いが必要な確認作業では、自分の声が相手に届くような声量も大事ですし、届いたかどうかの返事を見届けることも大事。

このように、声のかけ合いや返事は意味があってしていることなので、結果的にひとり確認にならないよう確実に実行する必要があります。

言うまでもなく、命にかかわる可能性の高い安全での確認作業では、なおいっそうの集中力をもって臨まなければなりません。

まとめ

確認作業の確実性を高めるために

  • ひとりで確認するよりもふたりで確認する
  • ふたりでの確認作業ではダブルチェックが一般的
    • でも「見る」「言う」だけでは「抜け・もれ」が発生しやすい
  • より確実性が高い読み合わせを使う
    • 「見る」「言う」に加えて「聞く」がプラスされ効果アップ
    • ただし、お互いの確認結果が共有できるのがゴール
    • そのために確認有無・結果の報告や相手からの返事への意志をハッキリしめす

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